むし歯治療
お口のサインを見逃さない、早期発見・早期治療を
こんな症状のある方は、おやざと歯科までご相談ください
- 歯が痛い、しみる
- むし歯ができた
- 歯が黒ずんで見える
- 治療した歯が、また痛むようになった

むし歯とは?
むし歯はお口の中にいる細菌が、食べかすに含まれる糖質を取り込んで酸をつくり、歯を溶かしてしまう細菌感染の病気です。
日本人が歯を失う原因の第二位はむし歯です。
年を取ったら自然と歯が抜け落ちて入れ歯になるのではなく、むし歯、そして第一位の歯周病といった病気によって歯を失っているのです。
初期症状はほとんどなく、痛みやしみるなどの症状を感じたときにはかなり進行していることが多いことも特徴です。
歯は治療を重ねていくと、どんどん歯そのものが弱くなってしまうため、しっかり治療し、再発や新たな発症を防ぐことが大切です。
むし歯の原因は?

歯は、脱灰といって食事などでお口の中が酸性になり自然と溶けだす性質と、だ液の作用によって再石灰化する性質を持っています。 この脱灰と再石灰化のバランスが保たれていればむし歯になることはありませんが、お口の中に食べかすや磨き残しがあると、ミュータンス菌が歯を溶かすことを促進させてしまいます。
保険診療と自費診療の治療
- 保険診療のむし歯治療
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●銀色の詰め物・被せ物
おもに「金銀パラジウム合金」という金属素材を使用した詰め物・被せ物です。
強度が高く、保険が適用されるため安価です。
時間が経過すると金属が錆びる可能性があり、まれに歯・歯ぐきの変色や金属アレルギーを引き起こすこともあります。 -
●レジンの詰め物(レジン充填)
「コンポジットレジン」という歯科用プラスチックを使用した詰め物です。
天然歯に近い色合いをしているため見た目がよく、金属を使わないメタルフリー素材のため体への負担も少ないです。また、金属の詰め物と異なり、即日で治療を終えることができます。
ただし、時間が経過すると変色する可能性があることと、金属に比べると強度が弱いため、欠ける・割れることがあります。

- 自費診療のむし歯治療
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●セラミックの詰め物・被せ物
陶器素材を使用した詰め物・被せ物で、本物の歯と変わらない美しい見た目と機能を得ることができます。
金属を使わないメタルフリー素材で、さらにプラークが付きにくい・歯との親和性が高いなどの理由から、二次う蝕のリスクを軽減できる身体に優しい素材でもあります。
自由診療になるため、保険診療の治療と比べて高価になります。 -
●ハイブリッドの詰め物・被せ物
セラミック(陶器)とレジン(プラスチック)を混ぜ合わせた詰め物・被せ物です。
セラミックよりも柔らかく、周囲やかみ合う歯への負担が少ないという特徴があります。
ただし、時間が経過すると変色する可能性や、かみ合わせによるすり減りが起きやすくなります。
自由診療になるため、保険診療の治療と比べて高価になります。 -
●ゴールドの詰め物・被せ物
金合金、金とプラチナを混ぜ合わせた白金加金を使用した詰め物・被せ物です。
金属の中でも非常に錆びにくく、歯との適合性が高いため二次う蝕のリスクが軽減されます。
自由診療になるため、保険診療の治療と比べて高価になります。

むし歯の進行

- 初期むし歯(C1)
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エナメル質を溶かしたむし歯です。小さな黒ずみができますが、歯科医師の目でないと見逃してしまうことがほとんどです。
自覚症状:痛みやしみを感じることはほとんどありません。
治療:感染部分を削り、削った部分を歯科用プラスチックなどの白い詰め物で補います。

- 象牙質まで進んだむし歯(C2)
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エナメル質を溶かしきり、象牙質まで進行した状態です。
自覚症状:冷たい食べ物や飲み物で痛みを感じることがあります。歯髄に近づくにつれて、温かい食べ物や飲み物でも痛みを感じるようになっていきます。
治療:感染部分を削り、歯型を取って金属やセラミックなどの詰め物・被せ物で補います。

- 神経まで進んだむし歯(C3)
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象牙質を溶かしきり、神経までむし歯が進行した状態です。
自覚症状:何もしていなくても痛みを感じ、頬が赤く腫れてしまうこともあります。
治療:歯が保存できる状態であれば、神経を洗浄する治療か、神経を抜く治療(抜髄)を行います。
歯の保存が難しい場合は抜歯に至ります。

- 歯根だけ残ったむし歯(C4)
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歯の上層部(歯冠部)が溶けきり、歯の根だけが残った状態です。
自覚症状:神経が死んでしまい痛みなどは感じなくなります。このまま放置すると歯根の先に膿がたまったり、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
治療:残念ながら治療は施せません。抜歯を行い、入れ歯などの義歯で補います。
大人と子どものむし歯の特徴
大人のむし歯の特徴
- 大人のむし歯は知らず知らずのうちに進行していることがあります。
年齢を重ねると歯の神経を囲む象牙質という組織が厚くなるため、むし歯が進行してもなかなか痛みを感じにくいからです。
また、少しの痛みなら耐えられてしまうこと、忙しくてなかなか歯科医院へ来院できないことも原因となっています。
大人の90%は大なり小なりむし歯を抱えているといわれ、治療をした後の部分から起こる二次むし歯も深刻 です。
「むし歯になるのはしょうがないこと」とは思わずに、むし歯を防ぐ取り組みを意識して、予防していくことが大切です。
大人のむし歯の種類
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むし歯の原因をつくるプラークは、磨き残しが原因で発生します。 磨き残しは平均で約60%、歯みがきが上手な人でも40%あるといわれており、特に歯と歯の間・歯と歯肉の境目・歯の裏側に歯ブラシが届きにくいことが原因です。 なるべく磨き残しが少なくなるように、当院で自分に合ったブラッシング方法を覚え、定期健診で取り切れなかった歯垢・歯石を取りましょう。 |
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![]() 「根元むし歯」 |
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歯周病によって歯肉が下がってしまうと、歯の根元部分が露出してきます。 普段露出している部分と違い、エナメル質という表面の保護膜がないため、内側の象牙質がむき出しになっています。 そのため、根元むし歯の進行はとても早く、神経に到達することも、歯を失う可能性も高くなります。 中でも歯周病にかかっている方や、歯ぐきが衰える高齢者の方は根元が露出しているため、注意が必要です。 |
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![]() 「二次むし歯」 |
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一度治療した歯であっても、詰め物・被せ物の劣化から隙間が発生し、そこからむし歯菌が入り込んで二次むし歯を引き起こすことがあります。 大人のむし歯治療の約2割はこの二次むし歯だと言われています。 歯は繰り返し治療を行っていくと、どんどん削られて、最終的には歯を失うことになります。 二次むし歯を防ぐためにも、可能な限り劣化しにくい素材を選び、正しいブラッシングと定期健診で口腔内の健康を気にかけていくことが大切です。 |
子どものむし歯の特徴
- 子どもの歯は大人よりも歯質がやわらかく、表面に小さな穴がたくさん開いています。そのため、大人に比べてむし歯になりやすく、進行も早いという特徴があります。
乳歯がむし歯になると、成長への悪影響が起こる可能性があります。- 大人になったときにむし歯になりやすくなる
- 永久歯が正しく生えてこない
- 顎・体の成長が正しく促されない、
顎が変形するなどの発育の妨げになる など
当院で小さいときに正しいケアを覚え、ご自宅で実践することでむし歯を防ぎましょう。お子さん1人ではお口のケアを万全にすることは難しいため、ご家族の方と協力しながら、一緒に健康な口づくりをしていきましょう。
歯の大切さについて
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天然歯は皮膚や髪の毛など、体の組織と違って 一度削ったり抜いたりしてしまうと、
同じような形に戻っているように見えても、実際には補綴物で補っているだけです。
完全に元に戻ることはありません。
入れ歯・ブリッジ・インプラントなど、天然歯の代わりになる治療法が開発されていますが、噛み心地や耐久性、見た目が天然歯に勝るものはまだありません。
「食べ物を食べる」「発音を助ける」「表情を豊かにする」など、歯は生命を維持していく上で必要不可欠なものです。
ぜひおやざと歯科で、むし歯治療と再発しないための予防をスタートさせましょう。