顎関節治療について
全身への悪影響が出る前に、早めに治療しましょう
こんな症状のある方は、おやざと歯科までご相談ください
- 顎を動かすと音が鳴る
- 口が大きく開かない
- 顎が痛い
- 噛み合わせに違和感がある

顎関節症とは?
顎関節症は顎の関節やその周りが、何らかの原因で機能しなくなってしまった状態を指し、20~30代の女性にこの症状が多く見られます。
口が開かない、ポキポキと音がする、痛みがあるなどの症状や原因も千差万別のため、原因特定するのが困難な病気でもあります。
軽度の顎関節症であれば時間が経つと症状が治まることもありますが、重症化すると顎の関節が変形して外科手術が必要になる場合もあります。
おかしいなと思った時は自己判断するのではなく、すぐに当院にご相談ください。
顎関節症の進行
初期 |
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顎から音がする、口が大きく開かない、口を開くと痛みがあるなどの症状が出ます。 耐えられる程度の違和感であったり、一時的に症状がなくなることもあり、受診を見送ってしまう方もいらっしゃいます。 |
中期 |
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痛みや違和感が増し、食事や会話などの生活に支障をきたし始めます。 歯科医院を受診する方の多くはこの中期状態の方が多い傾向にあります。 原因を特定し、痛みや症状を根本から治せるようにします。 |
重症 | ![]() |
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耐えられないほどの強い痛みや、顎のしびれ、頭痛などの全身の慢性的な不調が起きます。 重症化すると、治療に数か月以上かかることもございます。 |
- 外科手術が必要な場合もあります
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顎関節症治療で手術が必要な場合はごくまれで、全体の約1%ほどです。
関節が癒着してしまったり、関節円板とよばれるクッション部分が変形してしまった場合に手術を行います。手術は皮膚を切開する場合や、内視鏡を使う場合など、症状に応じてさまざまですが、多くの場合は全身麻酔を必要とする大掛かりな手術になります。 そうなる前に、早めに治療を開始しましょう。

顎関節症の原因
顎関節症は症状が多様なことと同様に、原因もさまざまです。
一度治ったと思っていても繰り返してしまう可能性が高いため、原因を突き止め根本から改善することが必要です。
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噛み合わせ |
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上下の歯が正しく噛み合わないと、噛む度に顎がずれることになり、顎に負荷をかけます。それにより、症状を引き起こすことに繋がります。 |
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歯ぎしり・くいしばり |
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歯ぎしり・くいしばりをしていると咀嚼筋が緊張して顎に大きな負担をかけ、顎関節症を引き起こす場合があります。 |
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精神的なストレス |
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精神的なストレスと顎関節症は非常に深い関わりを持っています。 ストレスによって口周りの筋肉が緊張する、無意識の歯ぎしり・くいしばりが発生し、顎に負担をかけることがあり、そこから顎関節症を引き起こす場合があります。 |
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ぶつけるなどの外傷 |
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顎にモノがぶつかったり、外側から力がかかった場合に顎関節の中の関節円板や軟骨が傷み、顎関節症を引き起こすことがあります。 |
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顎に負担のかかる癖 |
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物を食べるときに片方の頬だけを使う、長時間頬杖をつく、顎と肩で電話をはさむなどの顎に負荷のかかる癖がある場合は、それが症状の原因になることもあります。 |
顎関節症の治療
マウスピース治療 |
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個人個人のお口の形に合わせたマウスピースを作製し、顎を正しい位置に固定させたり、歯ぎしり・くいしばり等による負荷を軽減させることができます。 歯を削ることはありませんので、ご安心ください。 マウスピースは一般的に樹脂製のものですが、症状により最適なものをご提案しています。 |
Er: YAGレーザー治療 |
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Er: YAGレーザーは唯一むし歯を削ることが認められたレーザーです。 歯の構成要素の水を活性化させてむし歯を切除します。発熱が少ないため歯の神経を刺激するなど周囲の組織への影響が少なく、最も痛みの発生が少ないレーザー装置といわれています。また、熱作用による殺菌効果や細胞の活性化作用もあるとされており、歯周病や根管治療、口内炎、インプラント治療の骨の再生などに使用できます。 |
外科手術 |
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顎関節の変形、変位、癒着などが起きた場合は外科手術を行います。 関節が癒着してしまったり、関節円板とよばれるクッション部分が変形してしまった場合に手術を行います。 手術は皮膚を切開して行う場合、内視鏡を使って行う場合など、症状に応じてさまざまですが、多くの場合は全身麻酔を必要とする大掛かりな手術になります。 |
顎関節治療の流れ
STEP 1
問診
現在の症状をはじめとして、治療に関する希望や不安、患者さんのライフスタイルについても細かくお話をお伺いします。 顎関節症は日常の癖やストレスなどと直結することも少なくありません。 原因を特定するためにも、さまざまなお話しをお聞かせください。
STEP 2
検査
- ■ レントゲン撮影
- 歯や顎の状態を診るためにレントゲン撮影を行います。撮影時間は短く、被ばく量も少ないのでご安心ください。
- ■ 歯型取り
- 噛み合わせを確認するために歯の模型をつくって調べる場合があります。その場合は歯型取りを行います。
- ■ フェイスボウトランスファー
- 患者さんの顎関節と上顎の位置関係を、歯の模型(咬合器)で再現することをフェイスボウトランスファーといいます。現状のお口の開閉時の動きを3次元で再現することで、正確な診断を行えるようになります。
- ■ 噛み合わせ記録
- パラフィンワックスという柔らかいシートを噛んでいただき、シートを歯型状に変形させ、噛み合わせの記録を取っていきます。
STEP 3
治療計画のご提案
検査結果を基に、現在の患者さんの顎の状態をご説明いたします。症状を改善するために最適な治療方法をご提案させていただきます。治療内容にご納得いただけましたら、治療を開始します。
STEP 4
治療開始、経過観察
顎関節症の治療はおもにマウスピースを用います。治療に同意していただけた時点でマウスピース用の歯型取りを行い、即日~2日ほどでマウスピースをお渡しします。
マウスピースができ上がりましたら、決められた時間に装着してください。指定された時間に装着しなかったり、効果が出てきたからといって装着を独断で止めてしまうと正しい効果が得られません。
*日常生活の癖(無意識でくいしばる、頬杖を突く)が関係していることが考えられる場合は、「行動認知療法」といって、意識して癖を改善するワンポイントアドバイスなども行います。
STEP5
定期健診
顎関節症は再発する可能性がありますので、症状が落ち着いてマウスピースの装着を辞めた後でも、数か月に1度定期健診にお越しいただくことをオススメしています。また、むし歯・歯周病なども一緒に健診することで、お口全体の健康を守っていくことも大切です。